無添加生活はじめたいけど、結局どんな食品添加物を避けていけばいいの?
なるべく避けたほうがいい添加物を教えて!
添加物大国・日本において何十、何百種類と使われている化学物質をすべて避けることは困難。
また、海外では使用が禁止されているけど、日本では使用されていて安全性に疑問を抱く添加物が多数あります。
私自身苦しんだアトピーを克服するために食品添加物や農薬など、化学物質の危険性に関する本をかれこれ20冊は読んできました。
その知識を活かし、この記事では毒性が強くとくに避けるべき添加物を厳選してまとめました。
この記事に書かれた添加物をなるべく避ける生活に変えるだけでも、アトピーが徐々に改善したり、慢性的な疲労もとれていくでしょう。
無添加生活初心者の方やお子さまがアトピーなどで悩んでいるママさんなど、ぜひ参考にしてください。
1度にすべての添加物を覚えるのは大変なので、このページをスクショやブックマークの追加をおすすめします!
はじめに|食品添加物の種類について
食品添加物には大きく分けて2つの種類があることをご存じですか?
食品添加物は、
- 化学合成された「指定添加物」
- 天然由来のものでできた「天然添加物」
の2つに分けられます。
この記事で紹介する「危険な食品添加物」がどの種類なのか知ることでより理解が深まると考え、はじめに上の2つの添加物について解説します。
指定添加物
化学合成された「指定添加物」はそのほとんどが石油(廃油や産業廃棄物)からできています。
基本的には商品の製造コストを減らす目的で「指定添加物」を使うことがほとんど。
石油からつくられたものを日々食べていると思うだけでもゾッとしませんか?
令和4年10月26日時点、厚生労働省による指定添加物の登録品目数は474品目。
危険性が疑われる食品添加物のほとんどは「指定添加物」として登録されたものです。
今回ご紹介する「危険な食品添加物」はおもにこの指定添加物に該当するものになります。
大前提、怪しい添加物は石油でできているんだなぁ…ということを頭の片隅に入れておいてください!
天然添加物
天然由来の原料でつくられた「天然添加物」はさらに細かくつぎの3つに分類されます。
3つの天然添加物
- 「既存添加物」‥357品目(令和2年2月26日時点)|にがり・カフェインなど
- 古くから日本で使われてきた添加物。
- 「天然香料」‥600品目以上|バニラエッセンス・スペアミントなど
- 植物や動物から採れる物質。食品に香りをつけることが目的です。
- 「一般飲食物添加物」‥100品目以上|寒天・オレンジ果汁など
- 一般に飲食されているもので、添加物としても使用されるもの。
「天然添加物」は基本的には体に害がないものがほとんどですが、一部安全性が疑われるものもあります。
例えば天然香料の「コカ」。
コカはコカインの原料となる植物です。
それではつぎから「これだけは避けたい!危険な食品添加物9選」を詳しく解説していきます。
危険な食品添加物9選
1.発色剤「亜硝酸ナトリウム」
ハムやソーセージなどの食肉加工品、イクラや明太子などの魚卵加工品におもに使用される化学合成添加物。
食品の色を鮮やかにしたり、保存性を高め食中毒を予防できることから多くの食品メーカーが多用しています。
火を通しても、きれいなピンク色が残るソーセージやベーコンはまさに亜硝酸ナトリウムが入っている証拠ですよ!
「亜硝酸ナトリウム」はひじょうに毒性が強く発がん性物質に変化する可能性があります。
魚卵や食肉に含まれる「アミン」という物質と亜硝酸ナトリウムが体内で化学反応を起こし、「ニトロソアミン類」という発がん性物質に変化することが分かっています。
また、国際がん研究機関(IARC)は「亜硝酸ナトリウム」を発がん性分類「2A」に位置づけ。
発がん性分類「2A」ではヒトに対しておそらく発がん性があると評価された物質が分類されます!
また、アメリカではベビー用食品への使用が完全に禁止。
食肉・魚卵加工品を選ぶときは、「亜硝酸ナトリウム」の入ってないもの、もしくは「無塩せき」と表示のあるものを選ぶのがおすすめです。
2.次亜塩素酸ナトリウム
「次亜塩素酸ナトリウム」は塩素系漂白剤です。
おもにカット野菜や果物などに対して消毒や殺菌目的で使用されます。
カットされた野菜がなかなか変色しないのはこのため。
「次亜塩素酸ナトリウム」はひじょうに急性毒性が強く、動物実験に基づいたヒト推定致死量はわずか茶さじ1杯。
ちなみに『ジョンソン・カビキラー』や『花王・ハイター』の主成分でもあります。
カビを落とせるほど強力な化学物質ということですね。
「次亜塩素酸ナトリウム」は加工助剤として登録されているため、原材料表示ラベルに表示されないから注意。
カット野菜の場合、いったん次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸した後、十分に洗い流すからカット野菜には残存していないとして表示は免除されるのです。
スーパーに売っているカット野菜から塩素系の香りがすることがあるから、残存しているのでは?と疑問に感じます。
このような理由から、基本的にカット野菜は食べないほうがよいでしょう。
オーガニック食品であれば、収穫後も化学物質に汚染されていないのでおすすめです。
3.合成着色料「タール色素」
食品を赤や黄、青色などに着色するために使われるのが合成着色料「タール色素」。
紅ショウガやかき氷のシロップ、清涼飲料水、お菓子などなど、ひじょうに多くの種類の食品に使われています。
「タール色素」は食品以外にも化粧品や入浴剤、医薬品など、様々な製品に使われているから注意!
日本で使用が認められているタール色素は全部で12品目。
- 赤2(赤色2号)
- 赤3(赤色3号)
- 赤40(赤色40号)
- 赤102(赤色102号)
- 赤104(赤色104号)
- 赤105(赤色105号)
- 赤106(赤色106号)
- 黄4(黄色4号)
- 黄5(黄色5号)
- 青1(青色1号)
- 青2(青色2号)
- 緑3(緑3号)
1つだけでなく、複数の合成着色料を混ぜて使う場合もあります。
「タール色素」は石油製品を原料としていて、発がん性やアレルギー、アトピーなどを引き起こす疑いがあります。
動物実験を例として2つあげます。
「黄5(黄色5号)」の場合
ラットに「黄5」を含むえさを与えた実験では乳腺腫瘍が増えたという疑いがもたれた。
「赤2(赤色2号)」の場合
1975年、アメリカで行われたラットによる実験で、「赤2」を含むえさが44匹のラットに与えられ、14匹にがんが発生。
この結果をうけ、アメリカでは使用を禁止。
北欧では、日本で使用されている合成着色料「タール色素」のうち、
- 赤2
- 赤3
- 赤102
- 赤104
- 赤105
- 赤106
- 黄4
- 黄5
- 青1
- 青2
- 緑3
と、日本では使われている「タール色素」のほとんどを使用禁止。
人体実験はされていないため危険性を裏付ける確かな根拠はありませんが、戦後日本でがんが増えている原因の1つとも考えられるからなるべく避けたいところ。
私自身も長年苦しんだ、アトピーで悩んでいる方もとくに避けることをおすすめします。
子どもが大好きなジュースやグミなどのお菓子には、合成着色料「タール色素」がモリモリです。
お子さまのいるママさんもお気をつけください!
4.着色料「カラメル色素」
「カラメル色素」は食品を褐色に色づけるために用いられる添加物。
コーラやカップ麺、お菓子など、とても多くの食品に使用されています。
「カラメル色素」は、製造時に亜硫酸化合物やアンモニウム化合物を混ぜるかどうかでカラメルⅠ〜Ⅳの4種類に区分されます。
化学物質を使う場合があるのに、なぜか「既存添加物(天然添加物)」として登録されていて、怪しい…。
カラメルⅠはデンプンや糖蜜を熱処理してできあがった褐色の物質で、とくに問題はありません。
ところが、Ⅱ~Ⅳはそれに化学物質を追加。
- カラメルⅡは亜硫酸化合物を使用
- カラメルⅢはアンモニウム化合物を使用
- カラメルⅣは亜硫酸化合物とアンモニウム化合物の両方使用
カラメルⅢ・Ⅳに加えられるアンモニウム化合物は製造時の熱処理によって、「4-メチルイミダゾール」という物質に変化。
アメリカの動物実験で「4-メチルイミダゾール」は発がん性が認められています。
「カラメル色素」は原材料表示ラベルには「着色料(カラメル色素)」・「着色料(カラメル)」としか表示されず、どのタイプのカラメル色素かわかりません。
そのため、できるだけ「カラメル色素」の使われていない食品を選ぶようにしたいですね。
EUではどのタイプのカラメル色素かを表示する義務があるのに、日本ではないのが残念ですね。
5.人工(合成)甘味料
人工甘味料は食品に甘みをだすことができる化学合成添加物。
原材料表示ラベルには「甘味料(物質名)」で表記されます。
コカコーラ・ゼロなどのゼロカロリー飲料や栄養ドリンク、お菓子などひじょうに多くの食品に使用。
砂糖を使わないことでカロリーゼロにするが甘みを失うため、甘く感じる物質「人工甘味料」を加えるといったメカニズムです。
人工甘味料は複数種類ありますが、日本の食品によく使われる化学物質はつぎの3つ。
- アスパルテーム
- アセスルファムK(カリウム)
- スクラロース
3つとも毒性が強く、糖尿病や肥満のリスクが高まったり、発がん性の疑いもあります。
2022年にはフランス国立保健医学研究所の研究で、人工甘味料の摂取が多い人はがんのリスクがわずかに高まることが指摘されました。
また、2023年7月、WHOや国際がん研究機関(IARC)などにより、「アスパルテーム」をヒトに対して発がん性がある可能性がある『グループ2B』に分類。
糖尿病の予防やダイエットをしたいと考えている人にとって、「ゼロカロリー」や「糖質ゼロ」をうたう食品はかえって逆効果。
太りやすくなったり、血糖値コントロールが乱れて糖尿病になる可能性も高まります。
日々摂り続けることで発がん性のリスクも考えられる「人工甘味料」はなるべく避けるようにしましょう。
成長期の子どもが摂取すると味覚障害になりやすい可能性も指摘されています。
お子さんのいるご家庭の方はとくに気をつけましょう。
6.合成保存料
「合成保存料」は食品の保存性を高めることができる添加物。
食中毒予防や長期保存を可能にする目的で使用されます。
清涼飲料水や栄養ドリンク、コンビニ弁当などなど、とても多くの加工食品に含まれます。
「合成保存料」は10種類以上ありますが、覚えておきたい危険性が疑われる合成保存料はつぎの6つ。
- 安息香酸
- 安息香酸Na(ナトリウム)
- ソルビン酸
- ソルビン酸K(カリウム)
- ソルビン酸Ca(カルシウム)
- パラオキシ安息香酸(通称パラベン)
「安息香酸」と「ソルビン」の名前がつく物質はひじょうに毒性が強く、発がん性物質に変化する可能性があります。
「安息香酸Na」を含むえさをラットに与えた実験では、すべてのラットが過敏状態、尿失禁、けいれんなどをおこして死亡。
また、「安息香酸」と「安息香酸Na」はビタミンCと一緒に食品に添加した場合、ビタミンCと反応し白血病の原因となる発がん性物質「ベンゼン」に変化する恐れも。
「安息香酸」と「ソルビン」のワードを見かけたら、なるべく避けるようにしたいです。
7.化学調味料「グルタミン酸ナトリウム」
化学調味料「グルタミン酸ナトリウム」は食品にうま味を出すために加えられるアミノ酸系の化学合成添加物(指定添加物)。
原材料表示ラベルには「調味料(アミノ酸)」または「調味料(アミノ酸等)」と記載。
安くて少し加えるだけで簡単においしくなるから、ありとあらゆる加工食品に使われています。
味の素の正体も97.5%が「グルタミン酸ナトリウム」です。
つまり「調味料(アミノ酸等)」と表示があったら、実際には味の素を使っているかもしれません。
発がん性などのひじょうに強い毒性はないとされていますが、ヒトが一度に大量に摂ると顔から腕にかけてのしびれや灼熱感、動悸やめまい、全身のだるさなどの症状があらわれる可能性があります。
アメリカではベビーフードへの使用が禁止。
グルタミン酸ナトリウムは摂りすぎなければそこまで問題はないと考えられますが、あまりにも多くの加工食品に入っているから、知らぬ間についつい摂りすぎないよう気をつけましょう。
なぜか食品扱いの「たん白加水分解物」や「酵母エキス」も実はアミノ酸系が主成分の化学調味料。
よく「化学調味料不使用」と書かれた食品にも実は隠れている場合があるので注意しましょう!
8.リン酸塩
「リン酸塩」は食感をよくしたり、肉同士のくっつき度を高める場合などに使用される添加物。
はんぺんやちくわなどの練り物や食肉加工品など、数多くの食品に加えられています。
発がん性などの強い毒性はありませんが、ミネラルの吸収を邪魔してしまうため、うつや集中力の低下などを引き起こす可能性が疑われています。
また、摂りすぎると骨密度が低下して「骨粗しょう症」を引き起こすおそれも。
「リン酸塩」も様々な食品に含まれているから、つい摂りすぎになりやすいです。
気をつけましょう!
ちくわやはんぺんなどの練り物には表示義務がないため、魚肉と書かれていれば「リン酸塩」が使われている可能性があります。
練り物を選ぶときは「無リンすり身」とパッケージに記載があれば安心です。
「乳化剤」「pH調整剤」「ベーキングパウダー」なんかにもリン酸塩は隠れている場合があるから注意してくださいね!
9.臭素酸カリウム
「臭素酸カリウム」は現在パンにのみ使用が認められている添加物。
パンの容積を増やしたり、ふわふわの食感にすることができます。
食品添加物のなかでもとくに毒性が強く、強力な発がん性が疑われています。
「臭素酸カリウム」は加工助剤に該当されるため、最終食品の完成前に除去あるいは極微量であれば表示免除できるから食品には残念ながら表示されません。
現在日本での使用が明らかになっている食品はヤマザキ製の角型食パンのみ。
- 「 超芳醇」、「減塩食パン超芳醇(塩分50%カット)」、「超芳醇ゴールド」
- 「モーニングスター」
- ランチパック用食パン(全粒粉食パンは除く)*北海道地区は除く など…
『ヤマザキ製パン』は改良ポストカラムHPLC法という高精度の分析法により、製品中に臭素酸カリウムは残存しないことを確認しているから安全だと公表しています。
しかし、日本では使用していても、実は海外の多くの国が使用を禁止。
- イギリス、ドイツをはじめとするEU諸国
- カナダ
- ブラジル
- 中国 など…
また、アメリカでは使用禁止まではいきませんが、使用した場合に「警告」のようなマークを明示することが義務付けられています。
日本では安全基準があるとはいえ、使用が認められている時点でどうなの?と思ってしまいます。
「臭素酸カリウム」は加工助剤に該当するため原材料表示ラベルに記載されません。
つまり、『ヤマザキ製パン』以外の大手メーカーも使用している可能性があるため、注意が必要です。
まとめ
海外では使用禁止になっているが日本では使用が認められている怪しい添加物や、発がん性など毒性が強い添加物を紹介しました。
この記事で紹介した添加物の危険性を裏付ける明確なエビデンスはありませんが、動物実験による結果や国際がん研究機関(IARC)の発表により発がん性などの疑いがあることも明白。
海外が使用を禁止していることも危険性を裏付ける1つの根拠ではあります!
安全性が不鮮明な添加物をとり入れるかどうかを決めるのは個人の自由です。
ですが食品添加物不使用の無添加食品も増えてきているため、添加物まみれの食品をわざわざ選ぶ必要はないと思いませんか?
最後までお読みいただきありがとうございます。
参考:
- 0から分かる!食品添加物入門|松田亜輝絵 著
- 最新版 食品添加物ハンドブック|渡辺雄二 著
- ワースト添加物|中戸川貢 著
- 人工甘味料「アスパルテーム」に発がん性の可能性|日本WHO協会
- 食品添加物|厚生労働省